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神道神理教京城分院設立申請書㉞0396~0405

最初公開日:2022年10月22日

最終更新日:2024年5月3日 

0396

京第一四四号

神道神理教京城分院設立

認可報告ノ件

今般京城在留神道神理教管理者谷口茂

市ヨリ願出候別紙認可願写ノ通リ

神道神理教京城分院設立ノ件本日

付ヲ以テ認可致候間此段及報告候也

明治四十年四月二十四日

京城理事庁

理事官 三浦彌五郎 印

統監侯爵伊藤博文殿


0397

神道神理教京城分院設立認可申請書写

今般布教ノ為神道神理教京城分院設立致度候

間御認可相成度左記事項ヲ具シ此段申請候也

明治四十年四月二十四日

原籍廣島県備後国雙三郡吉舎村大字吉舎九十八番地平民戸

  主

現住所韓国京城本町九丁目鑄洞字双林洞十五号地

神理教管理者

大講義 谷口茂市

京城理事庁

理事官 三浦彌五郎殿

一 名称及所在地

  大日本神道神理教京城分院

  韓国京城本町九丁目鑄洞字双林洞十五号地

二 宗教ノ名称

  神理教

三 管理及維持法


0398

  教務並ニ分院財産ハ右谷口茂市管理ス

  維持法ハ分院規約第十七條ニ依リ信徒ノ醵出又

  ハ世話係松本萬吉高橋千代吉瀧川籌逸

  島田定助以上四名ノ負担


0399

大日本神道神理教京城分院規約写


0400

神道神理教京城分院規約御認可願

当神道神理教京城分院規約別冊之通リ相定メ施

行仕度存候ニ付御認可被成下度此段奉願候

明治三十八年十月二十二日

原籍廣島県備後国雙三郡吉舎村大字吉舎

九十八番地平民

在韓国京城南署楽善坊上墨洞十一統

九戸

神道神理教京城分院長

少講義 谷口茂市 印

神道神理教管長

佐野経彦殿

教別第壱六弐号

書面ノ趣承認ス

明治三十八年十月三十日

神理教管長佐野経彦 印


0401

大日本神道神理教京城分院規約

第壱章 布教主旨

第壱條 当院ハ神理教本院ニ部属シテ教祖ノ立教大旨ニヨリ

   神理教ノ教義ヲ明ニシ惟神ノ大道ヲ宣揚スルヲ目的

   ス

第二條 本教ハ善悪応報ノ神理盛衰栄枯ノ固由果未ヲ

   明ニシ生キテハ皇上ニ仕ヘ祖宗ヲ祭祀シ子孫愛撫シ

   死テハ天上安楽国ニ永住シ皇霊ニ仕ヘ子孫ヲ愛撫

   護スベキ幽理ヲ申明シ常ニ邦家ノ安全併テ一般

   生霊ノ顕幽ノ幸福ヲ天在諸神ニ祈祷スル者

   ニシテ事アル時ハ祈祷会ヲ執行ス

第弐章 奉教主神

第三條 本教高祖天照国照火明櫛玉饒速日命

   天御中主神高皇産巣日神神皇産巣日神

   宇麻志阿志訶備彦遅神天常立神国常

   立神豊雲野神宇比遅爾神須比遅爾神角

   杙神活杙神大戸野遅神大戸野邉神面足神

   綾惶根神伊邪那岐神伊邪那美神天照皇大神

   月夜見神豊受■神経津主神武甕槌神

   大国主神少彦名神野見宿禰命巫部大祖

   忍穂見命産須根大神天神地祗奉斎賢

   所歴代皇霊

第参章 名称


0402

第四條 本教韓国ニ於ケル教務一切ヲ統括スル所ヲ神理教

   京城分院ト称ス

第五條 当院ノ教務ヲ分割スル所ヲ支院分教会及出張

   所布教所ト称ス

第六條 本教ノ信徒ヲ区分スルニ地名ヲ以テス

第七條 教区ヲ分チテ韓国八道トス

   京畿道

   忠清道

   全羅道

   慶尚道

   黄海道

   平安道

   江原道

   咸鏡道

第四章  職制

第八條 当院ノ役員ヲ定ル事左ノ如シ

   分院長  一名

   庶務課長 一名

   式務課長 一名

   出納課長 一名

   課員   若干名

   講長   若干名


0403

   教務掛  若干名

   世話掛  若干名

一 分院長ハ管長総監ノ命ヲ受ケ分院ノ事務ヲ統括シ管

  長ニ対シ其責ニ任シ其他ノ権能ハ教規ノ定ムル処ニ

  依ル

二 庶務課長ハ院長ノ命ヲ受ケ宣教学事祭式庶

  務ノ事ニ従事ス

三 式務課長ハ院長ノ命ヲ受ケ神事祭式ノ事ニ従事ス

四 出納課長ハ院長ノ命ヲ受ケ金穀出納ノ事ヲ司掌

  ス

五 講長ハ院長ノ命ヲ受ケ講組ヲ組織シ其講組内

  ヲ整理スル事ニ従事ス

七 教務掛ハ院長ノ命ヲ受ケ教徒ヲ勧誘シ院長ニ紹

  介シ信者ヲ拡充スル事ニ従事ス

八 世話掛ハ院長ノ命ヲ受ケ院内一般ノ雑務ニ従

  事ス

第五章  總則

第九條 本教信徒ハ敕三條教憲ヲ奉載シ十ヶ條

   ノ教誡ヲ終身尊奉ス可シ

第十條 本教奉斎主神天在諸神ハ我祖先タル事

   ヲ信シ寸時モ忘ル可ラズ


0404

第十一條 信徒ニハ本院ヨリ各自其信票ヲ授與シ尚本

   人ノ請求ニ応シ神霊及神拝略詞等ヲ授與

   ス但シ信票拝受シタル者ハ相当ナル教権ヲ有ス

第十二條 毎朝與敕シ本院ヲ遥拝シ当院奉斎

   ノ奉教主神ヲ始メ産土大神及祖先神霊

   ヲ礼拝シ謹テ日韓両国家安全ヲ祈ルベシ

第十三條 国祭祝日等ニハ必ス日韓国旗ヲ揚ケ祝意

   ヲ表スベシ

第十四條 支院分教会大祭ハ勿論月次祭等ニハ教旗

   ヲ揚クベシ但シ大祭ハ三月十日九月十日月次祭

   ハ毎月一日トス

第十五條 禁煙祈祷ヲ請フモノアラバ医薬ノ欫ク

   可カラザルヲ懇篤ニ説明シ後之ヲ執行スベシ

第十六條 禁煙祈祷ヲ行フモノハ教導職試補已上

   ノ者ニ限ル最モ本院ニ於テ法傳ヲ受ケタル者ニ非

   ラザレバ其執行ヲ許サズ

第十七條 入教ノ信徒ハ束修金日貨壱円ヲ上納スベシ

   又毎月金拾銭ヲ醵出シ之ヲ教費ニ充ツベシ

第十八條 入教信者ハ入教式並ニ解除祭執行終リタル

   后ハ是迠用ヒシ位牌及ビ之ニ属スル穢レタル祭

   品又ハ形代等ハ海川ニ流スモノトス其内最モ忌

   ム可キ穢ハ佛器ナリ速ニ流焼棄スベシ


0405

第十九條 本教信徒ハ驕奢流連ノ弊風ヲ去リ質素倹

   約ヲ旨トシ各宗教信徒ノ亀鑑トナル事ヲ

   務ム可シ

第二十條 死ハ人倫ノ大故ナリ若シ信徒中ニ死者アラバ互

   ニ会葬スベシ最モ安葬費韓貨拾元ハ教

   費ヨリ出給ス但喪家ニテ飲食等ハナス可ラズ

第二十一條 国益トナルベキ事業率先従事スベシ

第六章  禁利

第二十二條 隠性ヲ説キ人ヲ蠱感シ私利ヲ営ム等ノ

   所業ハ決シテ為ス可ラズ

第二十三條 入教ノ後ハ更ニ異端邪説ヲ信仰スベカラズ

第二十四條 信徒タルモノハ神理教々規ハ勿論此規約ハ

   違背ス可カラズ若シ違背シタル時ハ日教

   タル故日律ヲ以テ処分ス

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